7
12
2011
吉田口御来光トレイル
富士山吉田口(五合目→頂上)
新宿を17:50に出発する直通の高速バスで富士スバルライン五合目へ向かった.中央道の上り車線側はいつもの渋滞だったが、下りは渋滞知らずでスイスイ流れている.この日は急激な気温の上昇で午後からは山梨県側は雷雨が激しかったようだが、スバルライン五合目に着く頃には晴れ間が広がっていた.
高速バスの乗客は五人組の外国人と日本人が三人だけだった.スバルライン五合目に着いても登山客はポツポツ程度しか居らずちょっと拍子抜けしてしまった.金・土の夜は凄い人出なのだろうが日曜の夜はとても快適な登山が楽しめそうだ.
1時間ほど雲上閣というレストハウスで高度順応のための休憩を取った後、吉田口登山道の五合目へ向かった.いつもは人が溢れている登山道も私の他は誰も歩いて居なかった.
スバルラインの開通で五合目の駐車場から六合目までは山腹を斜めに横切るバイパスルートを通るのが一般的なルートになってしまったが、やはり本来の吉田口登山道である五合目の佐藤小屋から登り始めることに拘りたかった.スバルラインの五合目はきちんと河口湖口として区別した方が良いと思う.
佐藤小屋までは緩やかな下りで20分程で着いた.昨年の9月に北口本宮浅間神社から吉田口遊歩道を歩いて佐藤小屋まで登っているので、今回佐藤小屋から登り始めると丁度吉田口登山道を全コース踏破することになる.
佐藤小屋の直ぐ上に星観荘があり、まだ新しいとても綺麗そうなトイレが設置されていた.何でもこのトイレは山小屋では珍しく水洗トイレだという.佐藤小屋とこの星観荘は幸か不幸かメインの登山コースから外れてしまったので、富士登山ブームの馬鹿騒ぎに巻き込まれることもなくゆったりとした快適な休憩場所として穴場的な存在だと思う.特に佐藤小屋は多くの登山愛好家に親しまれている富士山で唯一の通年営業の本格的な山小屋である.
富士急バスが今年の7/16から夏期限定で富士山駅(旧富士吉田駅)から北口本宮浅間神社、中ノ茶屋を経由して馬返しまでの登山バスを運行するということなので、昔ながらの吉田口登山道が少しは脚光を浴びるのではないかと期待している.
吉田口登山道の五合目から六合目までは誰も居ない暗闇の登山道をライトの明かりだけを頼りに登って行く.途中に経ヶ岳という日蓮上人ゆかりの場所があったが、辺りは真っ暗闇でどのような場所なのかよく分からなく何となく不気味だったので、奥へは立ち入らず六角堂というお堂の前をそのまま通り過ぎることにした.
富士山安全指導センターのある六合目からは登山客も増えて少し賑やかになってきた.七合目から先は山小屋が点々と続いており、他のコースに較べるとその数は圧倒的に多い.他のコースがコースの合間に山小屋があるという感じだが、吉田口登山道の7〜8合目までは山小屋の合間を登山道が通っているという方が正解かもしれない.各山小屋には登山客向けのトイレが併設されているので吉田口に関してはトイレの心配はしなくても済みそうだが、夜間登山客向けに売店をオープンしている山小屋はそれほど多くはない.
日曜日の夜は登山道が混雑で身動きが取れなくなるというようなことは無かったが、それでも団体ツアーが何組も居て、なかなか思うように先へ進めない事が度々あった.午前1時くらいになると各山小屋に泊まっていた人達が一斉に頂上へ向けて動き出すので登山道は結構賑やかだった.
本8合目で須走口の登山道と合流するが、須走側から登ってくる人は殆ど居なかった.時間調整のためここからはペースを落として登って行ったが、日の出の時刻よりも2時間も前に着いてしまった.頂上の久須志神社や山小屋がある辺りは閑散としており、山小屋前のベンチで暫く時間を潰すが段々と登山客が増え混雑しそうなので、大日岳の頂上付近へ移動することにした.
大日岳の頂上付近は御来光を眺めるには絶好の場所だが、混雑しているときは避けた方が良いかも知れない.この日はそこそこ混雑していたが落ち着いて御来光を眺めることができた.
昨年の海の日の3連休に富士山に登ったときは信じられないぐらいの人混みだったが、休日前の夜を避ければ落ち着いた富士御来光登山が楽しめるだろう.日曜日の夜が穴場かもしれません.
Zoom Level: Bearing(Heading): Pitch: Grid Interval:
北口本宮浅間神社→吉田口五合目までは『富士山・吉田口遊歩道』を参照下さい.