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2011
お鉢巡り
お鉢巡り(時計回り)
昨年は異常な混雑でお鉢巡りにも苦労したが、今回は空いていたのでのんびりと時計回りでお鉢巡りを楽しむことができた.大日岳で御来光を見届けた後、御殿場口、富士宮口の方面へ向かった.お鉢廻りの登山道は渋滞することもなくゆっくりと下界の景色を眺めながら廻ることができた.
真夏とは言え富士山の頂上の登山道の地面は霜でが下りていて、水たまりでは薄く氷が張っていた.この日は殆ど風が無かったので楽だったが、風が吹いていれば御来光の待ち時間は地獄の寒さになるだろう.
頂上の山小屋は午前4時頃から営業を始めていた.富士宮口の公衆トイレも午前4時から使用できるようになる.トイレを管理しているおじさんに混雑期の状況を聞いてみたところ、御来光の後くらいから続々と人が押し寄せ、午前8時くらいまで延々と待ち行列ができると言っていた.週末やお盆の混雑期には御来光の前に先にトイレを済ませておけばその後の地獄のようなトイレ待ちの行列に並ばなくても済みそうだ.
剣ヶ峰ではもの凄い写真待ちの行列ができるが、この日は行列もなくいつでも自由に記念撮影が行えた.皆が記念写真を撮る日本最高峰の記念碑の手前に二等三角点が設置されている.日本一の富士山が一等三角点ではなく二等三角点だというのは面白い.二等三角点の奥には電子基準点も設置されていたが、こちらは富士山の厳しい気象条件に耐えられるように作成された特別仕様の電子基準点だった.
剣ヶ峰の展望台からは西側から北側へかけての展望が良く、富士五湖や南アルプスや北アルプスの山々などが見渡せる.富士五湖は雲の下で見えなかったが南アルプスの山並みは良く見えていた.残念ながら展望図を持ち合わせていなかったので個々の山の名前までを識別するだけの知識は無かったが、いつかはこれらの山々の頂から富士山を眺めることがあるだろう.
剣ヶ峰を後にまだ残雪の残る斜面を西安河原方面へ下りて行った.大沢崩れの上からは大きく抉られた斜面の様子が良く分かる.遠くから眺める富士山は綺麗な形をしているが間近で見ると結構いびつな形をしている.子内院と呼ばれる小さな火口跡に一旦下って白山岳の内側の斜面をトラバースして久須志岳へ登り返すと右手側に金明水と呼ばれる井戸がある.金明水から少し離れた登山道の脇に大きな貯水タンクが置かれていて小型の発動機につながれたポンプで水を汲み上げているようなので、金明水の付近では今でも水が湧き出しているのだろう.
吉田・須走口の頂上に戻ると大部分の登山客は既に下山してしまったようで、いつもは人で溢れかえっている久須志神社や山小屋付近も今朝はのんびりしていた.朝食ブレークを取った後今回の下山ポイントの富士宮口へ向かった.
富士宮口の八合目から頂上までは静岡県がまだ通行止め規制をしていて、予定では14日(木)の午後から解除されることになっていたが、富士宮口を登ってくる登山客も結構多く、登山道の通行には全く問題が無さそうだった.
富士宮口は登山道と下山道の区別がないので混雑期の日中は利用したくないが、月曜の朝でまだ通行規制中なので登って来る登山客が少ないだろうと見込んで、今回は富士宮口から下山する事にした.
富士宮口の八合目以上の山小屋や頂上の神社などは、通行止め規制が解除されてからのオープンになるらしく完全に閉まったままだった.
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