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04
2024
MOA美術館
熱海のMOA美術館に行ってみた
週末フリー切符の二日目を利用して奥の細道探索の旅に出かけようかと思ったが、連休最終日で交通機関が大混雑となることは必死なので、遠出はやめて近場の散歩旅に切り替えることにした.
とりあえず海の見える場所ということで週末フリー切符の南限である熱海へ行ってみることにした.熱海を選んだのは、西行法師の晩年の肖像画を収蔵しているMOA美術館に行ってみたかったからだ.
MOA美術館は熱海駅から歩いても行ける距離のようだが、標高200m以上もある山の上にあるらしいので、とりあえず熱海駅前からMOA美術館行きのバスが1時間に数本出ているそうなので、行きはバスを使うのことにした.
思っていたよりもバスの乗客は多く、MOA美術館を訪れる人たちが結構多いことに驚いた.MOA美術館に着いてから初めて知ったのだが、丁度江戸時代の琳派の代表的な画家である尾形光琳や俵宗達の展示が行われており、この展示目当ての人たちが大挙して訪れていたようだ.
MOA美術館の正面玄関からは山の中腹を掘って作ったような洞窟のような小さな美術館だと思っていたら中に入ってビックリ、山の上の本館ギャラリーまでSF映画のようなエスカレータを3回も乗り継いで行く構造になっていた.エスカレータは山の中をくり抜いた形で作られているので、正面玄関からはMOA美術館全体の構造を窺い知ることはできない.
私は西行法師の晩年の肖像画目当てに行ったのだが、肝心の西行法師の肖像画は展示されていなかったようで、琳派の特別展を覧ただけで終わってしまった.西行法師の肖像画はまた別な機会にMOA美術館を訪れることにしよう.
特別展の方は美術の教科書などで誰でも一度は目にしたことのある国宝の『紅白梅図屏風』や『風神雷神図屏風』などが展示されていた.『紅白梅図屏風』の方はMOA美術館の収蔵品で、『風神雷神図屏風』は国立博物館の収蔵品とのことだった.
私は美術系は疎いのでMOA美術館はマイナーなこぢんまりとした小さな美術館だと勝手に想像していたが、実際に行ってみてその規模や近代的な造形に驚かされた.海を見渡すことのできる絶好のロケーションにあるので、熱海の観光名所的な施設になっているのだろう.
日本の美術館や博物間はほぼ例外なく写真撮影が禁止されているが、このMOA美術館では個人利用の範疇に限って左心撮影が可能な珍しい美術館だ.日本の他の美術館や博物間もものMOAを見習ってほしいものだ.