9
01
2012
Garmin GPS用マップソース互換地図の作成 #2
マップソース互換地図を作成するために必要なツール
先の記事では、国土地理院のホームページから『基盤地図情報』をダウンロードする手順を紹介したが、今回はダウンロードした基盤地図情報のXMLデータからGarminのマップソース互換形式の地図を作成するために必要になる各種ツール(アプリケーション)について紹介することにする.
基盤地図情報閲覧コンバートソフト
先ずはダウンロードした基盤地図情報を手っ取り早く見るためのツールである基盤地図情報閲覧コンバートソフトから紹介することにしよう.この基盤地図情報閲覧コンバートソフトはXML形式のテキストで記述されたデータをラスタライズして画面に表示するWindows用のアプリケーションソフトウェアで、国土地理院の基盤地図情報ダウンロードサービスページからダウンロードすることができる.
・基盤地図情報閲覧コンバートソフト (8.2MB zipファイル) (2012年7月19日更新)
ダウンロードした “FGDV.zip” ファイルを解凍すると、”FGDV5″ フォルダの中にアプリケーションプログラム本体 FGDV.exe と各種関連ファイルが置かれているので、任意の場所(C:\Program Files\配下など)に置いて置く.

プロジェクトを作成しそこにダウンロードしたXMLファイルを追加する

全ての等高線と標高の数字を表示してしまうので表示が潰れてしまう

拡大(ズームアップ)するとようやく等高線と標高の数値が読めるようになる

この変換ツールではシェイプファイル形式のデータを出力することが可能
この基盤地図情報閲覧コンバートソフト “FGDV5.exe” の機能はまだ良く分からないが、データを細かく調整して見やすい地図を作成するような機能は殆ど無いようで、読み込まれたデータをそのままシェイプファイル形式で吐き出してしまうようだ.画面の表示や処理はとても遅く、超高性能のPCマシンでなければとても日常的に使いたいとは思わないが、とりあえずオリジナルの地図情報のデータがどのようになっているのかを確認する用途には使えるだろう.

神奈川県の水涯線

神奈川県の道路
マップソース互換形式のイメージマップを作成する大まかな流れ

基盤地図情報からGarminのマップソース互換形式のイメージマップを作成する大まかな流れ
現時点では、基盤地図情報のXMLデータからマップソース互換形式のイメージマップを作成するには、一旦Shapeファイルと呼ばれるデータを作成してからGPSMapEdit、cgpsmapperを利用して作成する方法と、XMLデータからPolish形式への変換スクリプトを用いて直接Polishファイルを作成し、cgpsmapperでイメージマップを作成する方法とがある.
前者の方式は等高線や道路などのデータの間引きや最適化が行えないので、イメージマップの作成には向いていないが、水涯線や行政区画などの比較的シンプルなデータを取り扱う場合にはそれなりに活用できるだろう.
マップ作成ツール: GPSMapEdit, cGPSmapper, sendmap20
これらのツールはGarminのマップソース形式の(imgファイル)地図を作成するのに必要になるので、予めダウンロードしてPCへインストールしておく必要がある.困った事にこれらのツールは皆Windows用で昔ながらの32ビットアプリケーションで作成されており、地図データのような大容量のデータを取り扱うには些か力不足だ.
GPSMapEditはシェイプファイルまたはpolish形式のデータをGarminのマップソース形式であるimgファイルへ変換するアプリケーション.Garminの他に Lowrance, ALAN, HoluxなどのGPSナビにも対応している汎用的なカスタムマップ作成ツール.シェアウェア(65USD/42EUR)
ダウンロード先: http://www.geopainting.com/

GPSMapEditのインストール(日本語に対応している)
cGPSmapperはpolish形式のデータをマップソース形式に変換(コンパイル)するツールで、GPSMapEditではこのcGPSmapperを利用してpolish形式のデータをGarminのマップソース形式に変換している.有料版から無料版まで幾つかのバージョンが用意されている.
ダウンロード先: http://www.cgpsmapper.com/

cGPSmapperはコマンドラインベースのツール
sendmap20は元々はGarmin GPS とPC本体との間で通信を行いマップデータのやり取りを行うためのツールだったが、複数のimgファイルを合成してimgコンテナを作成するのに用いる.
ダウンロード先: http://www.cgpsmapper.com/download/sendmap20.zip

sendmap20