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2011
丹沢主稜:蛭ヶ岳→檜洞丸
青根→姫次→蛭ヶ岳→臼ヶ岳→檜洞丸→西丹沢自然教室
前日の黄砂の影響も無くなり澄み切った五月の快晴に恵まれたので、富士山を眺めに姫次経由で蛭ヶ岳へ向かうことにした.橋本駅から朝一番のバスで三ヶ木へ向かい、月夜野行きのバスに乗り換え東野で降りた.この日は思ったより登山客は少なく焼山登山口で5〜6名程、東野で私の他には登山客は1名だけだった.
東野のバス停から登山口へ向かう道が良く分からずに、車で蛭ヶ岳へ登山に来ていた人と一緒に登山口へ向かう道路を探すが結局道が分からずに車で登山口へ向かうのは諦めてそのまま歩いて行くことにした.青根の集落を抜けて舗装された林道を上っていくと30〜40分程で登山ポストが設置されている登山口に着いた.ここからそのまま林道を上って行けば黍殻避難小屋へ通じる登山道に通じるが、今回は八丁坂ノ頭へ出る尾根道を登ることにした.
八丁坂ノ頭へ出る尾根道は柔らかな土の道で迷うような箇所もなく大変歩き易い心地良い登山道だった.登山口から姫次までは1時間30分程要したが、車で登山口まで入ることができる場合は焼山経由よりかなり時間短縮ができるだろう.
姫次はこれまでにも何度か訪れているが、この日はこれまでで最高の眺望だった.早起きして電車とバスを乗り継いできた甲斐があった.富士山を綺麗に眺めたければ順光となる午前中に限る.
姫次から蛭ヶ岳へ向かう途中で地図に記されている原小屋平の水場を探して見ることにした.最初は東側の沢に下りて水場を探して見たがそれらしき水場が見つからなかったので一旦原小屋平へ戻り、暫く辺りを探していたら西側の神ノ川沿いの沢側に水場の案内板が設置されていた.
案内板に従い沢を下りて行くが、足場が貧弱でロープを頼りに辛うじて行き来できるような結構険しい場所に水場があった.斜面に突き刺された塩ビパイプの先から水がちょろちょろ流れ出ていた.湧き出している水とはいえ生水をそのまま飲むのはちょっと不安なので、1リットルほど水を汲んで自宅へ持ち帰り、コーヒー用の水として使うことにする.
ちょうど一週間前に同じコースを逆方向に歩いていたが、そのときはまだ芽吹いていなかったブナの木々の枝には初々しい新緑の葉っぱで覆われていた.姫次から蛭ヶ岳のコースは紅葉の季節も素晴らしいが、新緑の季節もとても素晴らしい.
蛭ヶ岳の山頂は結構登山客で賑わっており、皆絶景を堪能していたようだった.蛭ヶ岳の山頂でランチブレークを取ったのち、まだ訪れたことの無い、檜洞丸経由で西丹沢自然教室へ下りてみることにした.蛭ヶ岳から臼ヶ岳へ向かうコースは蛭ヶ岳山頂直下の崖の急斜面が長く続き、ロープや鎖をたよりに慎重に降りて行った.
ユウシン方面から吹き上がってくる風がとても強く、油断していると風に煽られてバランスを崩しそうになる.このコースでは二週間ほど前にも滑落死亡事故が発生しており、下りはかなり緊張を強いられるコースなのでできるだけ下りは避けた方が良いだろう.
臼ヶ岳からは丹沢主脈の尾根が良く見渡せる.そのまま真っ直ぐ尾根沿いを下りて行けばユーシン方面へ出ることができるが、檜洞丸へはここで右へ折れる.檜洞丸まではかなりアップダウンがあり思ったより時間を要した.遠くから檜洞丸の頂上付近を見ると濃いグリーンの絨毯の様に見える.辺り一面笹原で覆われているのかと想像していたのだが、近づいてみると笹原ではなく辺り一面バイケイソウの新芽で覆われていた.
檜洞丸の頂上はブナなどの木々が生えているので眺望はあまり良くなかった.頂上には登山客が一人だけで大部分の人達は既に下山してしまったようだ.
檜洞丸からの下山には幾つかコースがあるが、今回は西丹沢自然教室への最短コースであるツツジ新道コースで下りることにした.コース自体危険な箇所は殆ど無いが、ごろごろした石ころだらけの結構疲れる登山道だった.もう少し次期が遅ければ名前のごとくシロヤシオ(五葉ツツジ)やトウコクミツバツツジが咲き誇るらしいのだが、残念ながらこれらの花々を見かけることはできなかった.今年は例年よりも開花が遅れているようだった.
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