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2014
大峯奥駈道 三重の滝(前鬼宿)
前鬼宿→三重の滝→前鬼宿→前鬼口[ 4日目: 5/6 2014 ]
一晩中降り続いた雨も翌朝には上がりすっきりした青空が広がっていた.多くの人達は朝食が終わると直ぐに吉野方面へ向かう8:59分発のバスに乗るため前鬼口へ向けて山を下りて行った.
私は直ぐには山を下りずに、先ず第二十八番靡の三重の滝へ行ってみることにした.三重の滝までのコースはあまり整備されておらず、山と高原地図では破線扱いになっている.垢離取り場までは比較的歩きやすいコースだったが、垢離取りから先は渓流沿いの崖を高巻いて行くような険しい修行の道だった.
私は垢離取り場の先で高巻くべき所を間違えてそのまま沢に沿って下りてしまったため、三重の滝まで辿り着けずに滝が川に流れ落ちる場所までしか行くことができなかった.今回は時間が無いので三重の滝は諦めざる負えなかったが、次回の奥駈け道は前鬼宿から吉野まで歩く予定なので、次回前鬼宿を訪れる際にまた三重の滝に挑むことにしようと思う.
...という訳で、リベンジ編は https://y2works.net/trip/2016-05-04/mikasane-falls-again/ で.
三重の滝拝みけるに、殊に尊く覚えて、三業の罪も濯がるる心地しければ
身に積もる言葉の罪も顕れて 心澄みぬる三重の滝 [山家集 雑1117]
【三重の滝へ辿り着けなかった時の失敗ルート】
Zoom Level: Bearing(Heading): Pitch: Grid Interval:
鬼の末裔が住む前鬼の里
奈良県吉野郡下北山村の前鬼の里は、役行者の弟子となった鬼の夫婦前鬼(赤鬼)と後鬼(青鬼)の五人の子供達(五鬼助、五鬼継、五鬼上、五鬼童、五鬼熊)が住んでいた集落で、その末裔達が営んでいた五つの宿坊が明治時代まで続いており、行者さん達の修行を支えてきたと言う.今はその内の一軒の宿坊である小仲坊だけが存続しており、五鬼助義之さんが第六一代目の当主として今も運営を続けている.
集落と言っても小仲坊が一軒あるだけで、その廻りには民家は全く無い.小仲坊も土日や連休中などの限られた期間だけの営業で、電気が引かれていないので、営業山小屋と同じように自家発電機を用いて明かりを灯している.
修験道の行者さん達だけでは無く、我々のような奥崖道を縦走する登山者にとってもこの場所に小仲坊が存在していなければ、奥崖道を踏破する事は非常に困難だろう.奥崖道が現在まで続いてきたのは小仲坊が存続してくれていたからと言っても過言ではないだろう.山深いこの地で宿坊を営むという事がどれほど大変な事かは想像に難くないが、これから先も小仲坊が存続できるように影ながら応援して行こうと思う.
・前鬼山小仲坊(ぜんきさんおなかぼう)
宿泊: 一泊二食 8,000円(要予約) 弁当500円
土日・祝日、連休、年末年始のみの営業 収容人数50人
素泊まりのみも可能(無人宿泊所 4,000円)
連絡先(営業日 07468-5-2210 小仲坊現地)
(平日 072-834-1074 五鬼助義之さん)
・下北山村役場 http://www.vill.shimokitayama.nara.jp/
・下北山村観光ガイド (世界遺産1 前鬼の里)http://www.vill.shimokitayama.nara.jp/shimokita/sekaiisan1.html
・前鬼口までの公共交通機関(バス)
大和上市(近鉄吉野線) → 前鬼口
(平成27年10月1日から「奈良交通バス」に替わり「R169ゆうゆうバス」が運行)
R169ゆうゆうバスについて
※以前は1日2本バスが運行されていたが、現在は1本だけなので、バスを利用する場合は注意が必要.
(平日と土休日で時間帯が全く異なるので注意が必要!!!)
(2021年10月1日改訂)
【吉野 → 下北山村方面】
平日: 大和上市駅 16:00 → 杉の湯 → 前鬼口 18:03
土休日: 大和上市駅 8:30 → 杉の湯 → 前鬼口 10:33 → 池原 11:08
【下北山村方面 → 吉野】
平日: 前鬼口 7:31 → 杉の湯 → 大和上市駅 9:30
土休日: 池原 14:44 → 前鬼口 15:19 → 杉の湯 → 大和上市駅 17:18
※5月の連休などの混雑期はバス(小型バス:座席数15程度)に乗りきれないので注意が必要.
土休日のお薦めパターンは、前鬼口 10:33 → 池原 11:08 の下り便できなりの郷にある
『きなりの湯』で一汗流してから、池原 14:44 発の上り便で吉野方面へ向かうのがお薦め!!!