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07
2014
十輪寺(業平寺)
小塩山 十輪寺(通称 業平寺)
二条の后の、まだ東宮の御息所と申しける時に、大原野にまうでたまひける日よめる
大原や小塩の山もけふこそは 神代のことも思ひ出づらめ
[ 業平朝臣 (古今集 雑歌上871)]
先日訪れた時は拝観時間外で中へ入れなかった京都の大原野にある十輪寺を再訪してきた.
十輪寺は嘉祥三(850)年に創建された古寺で、在原業平が晩年に隠棲したお寺として知られている.お寺がある小塩という地名は業平が塩竃を作って塩焼きを行っていたことから名付けられたという.
十輪寺のお寺の境内はこぢんまりしていて、紅葉の季節には結構風情がありそうなお寺だったが、業平さんのお墓(供養塔)や塩竃の跡などは人為的すぎて、業平人気に授かりたいお寺側の姿勢が垣間見えるようでちょっと興醒めだった.