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2012
高野山散策
高野山をお散歩
2007年の春に高野山を訪れた時はお大師さんに四国遍路の御挨拶が目的だったが、今回は町石道のトレイルと西行所縁の地を訪ねるのが主な目的だった.
前回は高室院というお寺の宿坊に泊まり精進料理をいただいたが、今回は密厳院というお寺の宿坊に素泊まりで泊まった.高野山の宿坊の料金は観光地化しているせいか高級ホテル並みの料金がかかるが、この季節はオフシーズンなのか宿坊によっては素泊まりの安上がりな宿泊プランも用意されているようだ.素泊まりで6,500円であれば高野山の宿坊としては超安上がりだろう.高野山の街中には普通の街中にあるような24時間営業のコンビニやファストフードのお店は殆ど無いので注意して欲しい.
高野山は標高800mの山の上だけあってこの日は氷点下まで冷え込んでいた.杉の巨木に囲まれた奥の院の参道をゆっくりと散策する.戦国時代の武将から江戸時代の大名まで有名無名の亡者達のお墓が建ち並んでいる.お墓と行っても一般のお寺の墓地とは違い、苔むした大小様々な五輪の塔が歴史の遺物のように建ち並んでいる.
奥の院には入口側の一ノ橋、中ノ橋、御廟ノ橋の三つの橋が掛かっているが、西行は奥ノ院の橋の上で同行の西住に向けて次の様な歌を贈っている.(山家集 1157,1158)
高野の奥の院の橋の上にて、月明かりければ、諸共に詠め明かして、其頃西住上人京へ出でにけり、その夜の月忘難くて、又同じ橋の月の頃、西住上人のもとへ言ひ遣はしける
こととなく君恋渡る橋の上に 争ふものは月の影のみ
かへし
思ひやる心は見えで橋の上に 争ひけりな月の影のみ
高野山を下りる前に高野山の仏像や仏画などの秘宝を集めた高野山霊宝館に立ち寄った.受付で入場料600円を払うと、霊宝館のパンフレットと使い捨てカイロを渡された.仏像などの重要文化財が展示されているが、やはり仏像はお堂の中で拝観するに限る.
高野山からの帰路はケーブルカーを使わずに、大門から弁天岳(985m)を経て女人堂を経由して不動坂を下りるコースで極楽橋駅へ向かうことにした.このコースも町石道と同じように良く整備された歩き易い道で格好のハイキングコースだった.
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