御来光を見に富士山へ

富士宮ルート

富士宮口行きのバス

雲行きが怪しくなってきた

富士宮口新５合目に到着

５合目で体を高度順応させる

６合目に到着(22:20)

新７合目御来光山荘に到着(23:02)

ここは元祖７合目(23:45)

８合目池田館(24:23)

下界の夜景

９合目万年雪山荘(25:05)

下界とは別世界の満天の星空

夜中はここが最後の営業小屋

9.5合目胸付山荘(25:52)

頂上の鳥居に到着(26:37)

頂上浅間大社奥宮

去年の富士登山は須走りルートを日帰り往復しただけでご来光を見ることができなかったので、今年最初の富士登山はご来光の時間帯に合わせて登ることにした．ご来光時間帯の混雑の酷さは聞いていたので混雑を避けるため、富士吉田･須走りルートは避けることにした．

そうなると富士宮ルートか御殿場ルートということになるが、折角なので両方とも楽しめる富士の宮口から登り御殿場口へ降りるルートを採ることにした．富士の宮ルートは登山開始地点の標高が他の登山口よりも高く頂上までの距離も短いという特徴がある．他のルートのように登山道と下山道が分かれていないという欠点があるが、ご来光を目当てに夜間登る場合は殆ど下山する人が居ないので比較的楽に登山することができる．

富士宮登山口までは新富士駅、富士駅、富士宮駅からのバスと三島駅からのバスがあり、富士スカイラインのマイカー規制中はシャトルバスが頻繁に往復している．今回は三島駅からの最終便 （18:15発）で富士の宮口へ向かった．バスには日本人のおじさん３人組と中国人４人のグループ、それにロシア人らしき10名ぐらいのグループが乗っていた．晴天の暑い日ではあったが富士山へ向かう途中でガスが掛かってきて雨が降り出してきた．２時間以上バスに揺られて富士の宮口に着いた時にはすっかり晴れ上がって上空には星空が広がっていた．麓のあたりだけがぐずついていたようだ．

バスが折り返す駐車場には帰りのバスを待つ人達が列をなしていたが、ご来光目当ての夜間登山者はそれほど多くはないようだ．人が多すぎるのは困るが少な過ぎるのもちょっと困りものだ．見渡せば登山者のヘッドランプが点々と続いて居るぐらいが夜間登山には丁度良い．このレストハウスは午後10時まで営業しているようなのでそれまでこの場所で体を高度順応させながら暫く待機することにした．可能な限り出発時間を遅くしてご来光の時間帯の直前に頂上へ辿り着きたいところだが、この場所で4時間近くも待つのは辛いので午後10時に出発することにした．

富士宮コースは大部分が岩場で足場がしっかりしており、他のコースのように細かな火山礫でずるずる滑るようなことはないのでとても登り易い．途中の山小屋も適度に有るので体力に自信の無い人や初心者には向いているかもしれない．ただごつごつした岩場を歩き慣れていない人にとっては少しきついかもしれない．

日の出の時間が午前4時半ごろなので、なるべく遅く頂上に着くようにゆっくりと登って行こうとしたが、昼間と違ってペースが掴み難く苦労した．途中要所要所に山小屋はあるが富士吉田ルートに較べると圧倒的に少ない．途中休憩時間を多めに設けたりしながら時間調整を行ってはみたが、富士宮口の頂上に着いたのは日の出よりも２時間以上も前だった．夜中は頂上の山小屋は完全に閉じており、明かりすら灯されていない真っ暗な人気の少ない世界だった．公衆トイレも朝にならないと開いていないので頂上付近で日の出を待つにはそれなりの覚悟が必要だ．この日は比較的風が弱く穏やかだったが、風の強い日には体感温度はマイナスになるだろう．頂上で御来光を見るには真冬並の防寒ウェアを着ていないと厳しい．

富士宮口からの夜間登山者はそれほど多くはないので、かなり余裕を持ってマイペースで登ることができる．土日の夜間に富士山に登るのであれば一番良い選択肢は富士宮ルートということになるだろう．間違っても富士吉田ルートは選んではいけない．土日の富士吉田ルートは大混雑で悲惨な目に遭うこと間違いなしである．