7
27
2025
十勝岳から富良野岳を周回
十勝岳連峰南域をトレイルしてきた
昨年9月の紅葉シーズンに十勝岳の麓を散歩していたが、時間の都合で十勝岳に登ることができなかったので、今年は花のシーズンを狙って十勝岳から富良野岳を周回することにした.
今回は十勝岳の麓にある吹上温泉の白銀荘のキャンプ場をベースに札幌から二泊三日で十勝岳連峰南域をトレイルすることにした.今回も札幌からの往復となるので、前日に吹上温泉のキャンプ場に入り、翌朝から日帰りで、吹上温泉 ⇒ 十勝岳 ⇒ 上ホロカメットク山 ⇒ 上富良野岳 ⇒ 富良野岳 ⇒ 十勝岳温泉の時計回りで戻ってくることにした.
今回のトレイルは三日間快晴が続いたのは良かったが、北海道は折からの異常な高温続きで、オホーツク海側ではフェーン現象も重なって40度近い非常に危険な高温になっていた.十勝岳の裾野に広がる富良野盆地の観光エリアも連日猛暑日が続いていて、訪れた観光客も暑さでぐったりだった.
今回のルートであれば楽に日帰りができる距離ではあるが、異常な高温下でのピーカンの稜線歩きとなるので、状況によっては上ホロカメットク避難小屋で一泊することを考えていた.テントだけはキャンプ場に置いてきたので通常の縦走装備より少しだけ軽くなったてはいたが、普段より多めの水と食料や寝具を持参しての久々のトレイルだったので、暑さとザックの重さでバテバテ気味だった.直射日光下での山歩きとなるため、熱中症にならないように通常の半分くらいのゆっくりとしたスピードでのトレイルとなってしまった.
上ホロカメットク避難小屋のテント場周辺の水場が完全に枯れていたので、避難小屋で一泊することは諦め、そのまま富良野岳方面へ向かうことにした.この異常高温下で水が補給できないのは致命的なので、7月中旬以降に上ホロカメットク避難小屋に宿泊する場合は、水を多めに持参した方が良いだろう.
この時期の十勝岳連峰や大雪の山々では稜線上にまだ雪渓が残っていて、避難小屋周辺でも水の確保にはそれ程苦労はしない(湧き水ではないので浄水や煮沸は必須)筈なのだが、今年の夏の異常高温のためか稜線上に雪渓が殆ど残っていなかった.今回は携帯型のボトルタイプの浄水器を持参していたので、上富良野岳へ向かう途中に残っていた猫の額ほどの小さな雪渓で何とか水だけは確保できたので富良野岳まで廻ることができたが、これがなければ水切れで途中リタイアとなっていただろう.
大雪山系や十勝岳連峰を縦走する場合は、携帯型のボトルタイプの浄水器と熊対策スプレーは必需品だ.熊対策スプレーは飛行機内には一切持ち込めないので、遠距離組は道内のモンベルストアで熊対策スプレーのレンタルを行っているので事前に予約しておくと良いだろう.
今回のトレイル一番の目的だった富良野岳も無事登頂することができ、一等三角点と花の百名山を堪能することができた.9月の紅葉シーズンにチャンスがあれば トムラウシ山 ⇒ オプタテシテ山 ⇒ 美瑛岳 ⇒ 吹上温泉 を縦走してみようと思う.
Zoom Level: Bearing(Heading): Pitch: Grid Interval:
十勝岳温泉 〜 吹上温泉(白銀荘)間の登山道について
山と高原地図では十勝岳温泉と吹上温泉の間はアスファルト舗装された車道しか載っていないが、昔から存在する登山道が通じている.国土地理院の地形図には今でもきちんと載っているので、この間を歩く場合はこの登山道を歩くことをお勧めする.アスファルトの車道よりも大幅に時間を短縮することが可能だ.
吹上温泉側の登山道の入り口は、キャンプ場の奥の土手の上、十勝岳方面へ向かって右手にある.キャンプ場の奥左手には十勝岳コース、真ん中よりも少し左手側に三段山登山道の入り口となっている.登山道の標識は立っていないが、白銀荘のスタッフの方が登山道の下草を刈ってくれていたので、このスタッフの方に話を伺ったところ、十勝岳温泉方面へ通じる登山道とのことだった.最近になって昔から存在するこの登山道をきちんと整備して復活させたとのことだった.
残念ながら今回はこの登山道を実際に歩くことはできなかったが、吹上温泉側の数百メートルを歩いてみたかぎり樹林帯の中のコースなので歩き易そうな道だった.
この登山道を使えば吹上温泉のキャンプ場をベースに、時計回りでも反時計回りでも周回して戻ってくることができるので、一日3便しかない上富良野町営バスの時間を気にしなくて済むので周回トレイルの計画が立て易くなるだろう.