10
16
2016
富士急ハイキングバスの奇妙な運賃設定
ハイキングバスのおかしな運賃設定
富士宮口ハイキングバスの運賃
この写真の運賃表示は富士宮口5号目へ向かう富士急のハイキングバスのものである.このハイキングバスの運賃設定がとても怪奇な設定であることに直ぐに気付くだろう.普通のバス運賃では乗車距離に応じて運賃が設定されているので、整理券番号が大きくなるに従って運賃は安くなる筈なのだが、どうやらこのハイキングバスだけは例外なようだ.
この表示器の金額は富士宮口5合目で下りるときのものだ.水ヶ塚から乗車したときだけが異常な運賃となっている.水ヶ塚から乗車したときだけは距離とは関係なく一律に運賃が徴収されてしまう.どうやらこの奇妙きてれつな運賃設定は、夏期登山期間中のマイカー規制期間中のシャトルバスの運賃と無理矢理合わせているためのようだ.
水ヶ塚の手前のスカイポート富士から乗車した場合は富士宮口五合目までは720円であるのに、それよりも先の水ヶ塚から乗車すると1,150円となってしまうのはどう考えてもおかしい.これと同じ事は御殿場口のハイキングバスが水ヶ塚まで運行されるようになったときに同じような訳の分からない運賃設定が行われている.
マイカー規制期間中のシャトルバスの運賃は、水ヶ塚〜御殿場口五合目間が500円、水ヶ塚〜富士宮口五合目間が1,150円となっている.この運賃がシャトルバスではないハイキングバスにも適用していること自体がふざけているとしか言い様がない.水ヶ塚〜富士宮口5合目間のシャトルバスの順当な運賃は720円以下ということになる筈なのだが、マイカー規制中で一般利用者が嫌でも利用しなければならない状況につけ込んで、無理矢理倍近い運賃を吹っ掛けられるのは納得が行かない.マイカー規制に関係する諸団体の胡散臭い利権が絡んでいるのかもしれない.折角富士宮口と御殿場口のハイキングバスが水ヶ塚で相互に接続できるようになり利便性が向上したのに、この奇妙な運賃設定だけはいただけない.
南アルプスでも同じようなマイカー規制のための特別徴収(名目は協力金だが実質強制徴収)が行われているが、マイカー規制のために駐車場やゲート管理等の費用が必要になるのであれば駐車場料金として徴収すれば良いのであって、マイカーとは全く関係の無い人達にまで負担を掛けるのは筋違いだ.