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2008
別格15番 箸蔵寺
別格15番 箸蔵寺 [11/15 2008 ]
昨日の大窪寺への女体山越えで痛めた膝がまだ痛むので、急遽今日予定していた剣山への登山を中止し、列車で阿波池田まで行き、ロープウェイで行ける別格15番 箸蔵寺へ行くことにした.ホテルがある脇町の中心街からJR徳島線の穴吹駅まではのんびり歩いて約15〜20分くらいだろうか.
9:42AM 発の阿波池田行きの特急に乗り、池田駅で多度津行きの普通列車に乗り換え箸蔵駅に向かった.普通列車は池田を出ると始めは吉野川の右岸を下流に向かって進み、途中で吉野川を渡り大きくUターンする形で今度は反対側の岸を上流に向かって進んで行く.箸蔵駅で降りたのは私一人だけで完全な無人駅だった.
前回箸蔵寺を訪れたときは麓から遍路道を歩いて上って行ったが、今回は膝の事を考えロープウェイを使わせて貰うことにした.ロープウェイの駅に着くと待合室には7〜8名のお客さんが次のロープウェイを待っていた.この日は土曜日で天気が良かったので結構お参りのお客さんが居るようだった.
ロープウェイの料金は片道800円、往復1,500円、15分間隔で運行されていて箸蔵寺駅まで4分で着いてしまうという.ロープウェイは発車するとあっという間に山門の横を通過し、箸蔵寺本坊の横にある箸蔵寺駅に到着してしまった.あっけない4分間だった.もっと景色を堪能できるようにゆっくり運行してくれれば良いのに...
箸蔵寺は真言宗の別格本山のお寺ではあるのだが、境内や参道に鳥居があったり、神社を思わせる建物の造りといいお寺とも神社ともとれるちょっと変わった風格のお寺だった.金刀比羅宮(こんぴらさん)の奥の院ということもあり、ここのお寺では本堂ではなく本殿と呼んでいた.このお寺も紅葉の名所として知られているが、このところ暖かい日が続いたせいか紅葉の本番はもう少し先のようだった.
ロープウェイの箸蔵寺駅の横にイノシシの子供がロープにつながれていた.迷子になって彷徨いていたうり坊をロープウェイの職員が保護して飼っているようだった.
膝の痛みはまだ治っていないが、帰りはロープウェイを使わずにゆっくりと参道を降りて行くことにした.鞘橋という変わった形の橋を渡ると、橋の両側に神社の狛犬のように天狗さんたちが睨みをきかせていた.
緩やかな参道を降りていくと歴史を感じさせる立派な山門に着いた.山門の周りの紅葉がとても綺麗だった.現在のロープウェイができる前は、麓からここまで参拝客用のリフトが運行されていたようだ.山門の下にはその当時のおみやげ物やさんの建物がそのまま残っていた.今ではこの山門を通って参道を上がっていくのは、ハイキング客と歩き遍路ぐらいだろう.とても素敵な参道なのに勿体ない.
山門からは昔ながらの遍路道を降りて行った.この遍路道も整備されていて歩いていて心地の良い遍路道だった.遍路道の途中に雲辺寺までの遍路道を紹介する案内ボードがあったが、雨が染み込んでいてぐしゃぐしゃになっていて詳しい内容を確認することができなかった.
箸蔵寺から国道32号線を琴平方面へ進み、JR坪尻駅の先で県道6号線に入り鮎苦谷川沿いに雲辺寺へ向かう昔の遍路道を紹介しているようだった.現在は遍路地図からは削除されてしまったようだが、なかなか風情のある遍路道らしいので次回は是非この遍路道を歩いてみようと思う.
JR阿波池田駅に戻り池田の街をぶらついていたが、宛にしていたビジネスホテルは満室らしいので、丸亀か坂出辺りのビジネスホテルに泊まることにした.池田に泊まれれば池田から祖谷を経由して剣山に登る予定だったが、膝の調子も今イチなので明日ものんびりと白峯寺、根香寺近辺のお寺を散策することにした.