甲斐駒ヶ岳 黒戸尾根より八ヶ岳を望む


Date/Time: 2017:11:05 08:20:28
Camera: PENTAX
Model: PENTAX K-5 II s
Exporsure Time: 1/250
FNumber: 6.3
Aperture Value: 5.3
Focal Length: 21.0

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y2trip » 4/24 28番大日寺から33番雪蹊寺へ

4

24

2007

4/24 28番大日寺から33番雪蹊寺へ

4/24 28番大日寺から33番雪蹊寺へ


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昨日は午後から体調が優れず予定を短縮して早めにホテルへ入って休養したが、その甲斐あってか今日はまたいつもの調子に戻ったようだ.ホテルのラウンジで朝食を済ませた後、昨日打てなかった28番の大日寺へ向かった.


ホテルから30分ほどで大日寺に到着したが境内は参拝客もなく閑散としていた.次の29番国分寺へ向かうため、県道22号線を横断しようとしていたら、民宿きんしょうで一緒になった年配の男性が変な方向からやって来た.どうやら道を間違えて戻ってきたらしい.次の国分寺までこの男性と一緒に歩く事にした.


国分寺までは長閑な田園地帯が続き、途中のお遍路休憩所などで休みながらのんびり歩いていたので国分寺に着いたのは11時近くになってしまった.国分寺は田園地帯の中にあるこじんまりしたお寺だったが、とても風情のある落ち着いたお寺だった.本堂の前では体の不自由な老婆が大きな声でお経を唱えていた.あまりにも熱心にお経を唱えていたので邪魔をしては申し訳ない様な気がして、この老婆がお参りを終えるまで暫くベンチに座って待っていた.


お参りを済ませ、境内のベンチで休んでいると、女子大生くらいの若い女の子が隣のベンチで一生懸命地図とにらめっこしていた.一人でお参りに来ているようだったが、身なりもこざっぱりしていて綺麗だし大きなザックは背負っていないようなので歩き遍路ではなさそうだった.


国分寺まで一緒させていただいた年配の男性は次の善楽寺で今回の遍路を打ち止めにして、明日の飛行機で家に帰ると言っていた.この方は札幌から来ているKさんという男性で、区切り打ちで廻られているようだった.国分寺の境内で休憩がてら暫くKさんと話し込んでいた.お互いに納め札を交換した後、Kさんとはここでお別れすることにして、私は一足先に次の善楽寺へ向かうことにした.


国分寺から先は国分川に沿った遍路道を歩くが、川の水はだいぶ濁っていて淀んでいた.川の水の汚れが高知市内に近づいたことを物語っていた.高知大医学部の前を通り過ぎ、蒲原のお遍路休憩所で一休みしてから逢坂峠を越えた.峠と言っても丘のような緩やかな峠だったがここから先は高知市内である.


県道をバイパスしお墓の中の遍路道を通り抜けて行くと、前方に大きな木々に囲まれたちょっとした敷地が見えた.あそこが善楽寺だろうと思って行ってみると、お寺ではなく土佐の一宮である土佐神社だった.善楽寺が見あたらなかったので、暫く辺りを探し廻りようやく善楽寺を見つけることができた.山門がなかったので本堂の近くまで行かないとそこがお寺だとは気付かなかった.


現在30番札所となっている善楽寺は、最初から30番札所だった訳ではなく、かつては別なお寺と30番札所をめぐる争いを繰り広げたという.30番札所の経緯はどうでもよいが、もう少し風情のあるお寺を札所にして貰いたいものだ.


お参りを済ませベンチで一休みしていたら、先程国分寺の境内で見かけた若い女の子が自転車でやってきた.なるほど自転車か.今日はと簡単な挨拶だけして、次の31番竹林寺へ向かった.


善楽寺から次の竹林寺まではほぼ真っ直ぐ南下するかたちで進んでいくが、高知市の中心街からは外れた場所を通るので高知市内といっても繁華街のような雑踏はない.川沿いの道を歩いていたらヒッピー風の赤毛の男性が道端で休憩していた.見るからにバテレンさんといった風貌の外人さんだったが歩き遍路地図を持っていたので、この人も歩き遍路なのだろう.この外人さんを見かけたのはこの一度きりだったので、各地を寄り道観光しながら四国を歩いているのかもしれない.


次の竹林寺は五台山という標高120m位の小高い山の上にあり、麓から登って行く遍路道はお墓の中を通り抜けて行く山道だった.山道を登り切ると急に視界の開けた綺麗な公園のような場所に出たので、道を間違えたかなと思い辺りを見廻してみたがやはりこの道で良いようだ.


廻りにはお寺のような建物は見あたらなかったが、ちょっと変わったモダンな建物が見えたので興味本位で建物の方へ行ってみた.年配のおばさん達のグループが建物から出てきたので、ここは何処ですかと尋ねてみたところ牧野植物園だという.なんだか急に場違いな場所に出てしまったと思ったが、折角なので建物の中に入ってみることにした.高台のテラスからは麓の景色を一望することができる.テラスで暫く休憩した後、植物園の中を歩いて竹林寺へ向かうが、とても素敵な植物園だったので暫く園内をぶらついて行くことにした.


園内から竹林寺の塔が見えたので塔のある方向へ向かって出口を探していると、植物園のゲートに辿り着いた.ゲートには入場券売り場があったので、私はどうやら植物園の裏口からキセル入園してしまったようだ.窓口でお金を払ってから出るべきか迷ったが、そのまま植物園を出てしまった.後で話を聞くと元々遍路道だったところに後から植物園ができたので、お遍路さんは入場料を払わなくても良いらしいということなので、ちょっと安心した.


竹林寺の山門の階段を昇っていると、先程の自転車の女の子がお参りを終えて下りてきた.自転車だと歩きよりも圧倒的に早くお寺を廻れるのかと思っていたが、実際には車道を遠回りしなければならないので意外に時間が掛かるようだ.特に山間部では歩きよりも時間が掛かるのかもしれない.自転車に乗っている方としては歩きと同じスピードだったのはショックだろう.


竹林寺は大きなお寺で境内には庭園などがありとても落ち着いた雰囲気の印象的なお寺だった.もっと竹林寺でゆっくりしていたかったが、あまり時間がないので次の32番禅師峰寺へ向かうことにした.


五台山を下りて下田川に沿って歩いて行くが、右手には小高い山が立ちふさがっていて海岸線はまだ見えない.県道247号線を海の方向へ向かって歩いて行くと、小さなトンネルを抜けた先に大きな池があった.禅師峰寺は池の向こうの小高い山の上にあった.境内に着くとちょうど団体さんが引き上げて行くところだった.団体さんが居なくなると急に境内は静かになった.禅師峰寺を後にした時は既に5時になろうとしていた.


今夜の宿は33番雪蹊寺の門前にある高知屋さんを予約してあったが、遅くなりそうなので予め宿に少し遅れるという連絡を入れておいた.県営フェリー乗り場に向かって歩いていたら雨がポツリポツリと降り出してきた.どうやらこの分だと本降りになりそうだ.フェリー乗り場の手前で原チャリに乗ったおじさんが急がないと次のフェリーに間に合わないよと声を掛けてくれるが、これ以上早足では歩けない.次の便は18:10分出航だという.あと3分しかない.ここから全速力で走れば間に合うかもしれないが、とてもそんな気力はなかった.


最後の角を曲がってあと数百メートルでフェリー乗り場というところで船が出て行った.次の便は30分後だと言うので雨宿りがてら待合室で次の便を待つことにした.待合室で一人寂しく待っていると高校生くらいの男の子が雨宿りのため待合室に入ってきた.家から車が迎えに来るまでここで待っているようだった.この県営フェリーはお遍路が良く利用するのでお遍路が珍しいという訳ではなさそうだが、彼の方から色々とお遍路の事を聞いてきた.何となくお遍路に興味を持っているようなので、地元に居る内に学校の休みを利用してお遍路コースを歩いてみることを勧めた.


折り返しのフェリーが着くと辺りは下船客で一気に賑やかになったが、6:40の便で反対側に渡る客は私一人だけだった.船員さんの話ではこの渡し船はフェリーと呼んではいるが、県道の278号線の一部として扱われているのだと言う.この船は道路の一部なのだから乗り物に乗ったことにはならないのだと言う.あくまでも県道を歩いて渡ったのだから、歩き遍路にとっては歩き通したことになるのだと言う.歩き遍路の中には乗り物を一切使わずに自分の脚のみで歩き通す事に拘りを持っている人が多いので、このような言い訳が考えられたのだろう.


この県営のフェリーも浦戸大橋ができて一時は廃止の運命にあったそうだが、地元の強い要望があるので今でも存続しているのだと言う.確かに自転車であの浦戸大橋を渡るのはどう考えても大変だ.高所恐怖症の人にはとてもじゃないがあの橋は渡れないだろう.僅か5~6分程の短い時間だったがとても楽しい船旅だった.この無料の県営フェリーが何時までも存続してくれることを望みたいものだ.


雪蹊寺に着いたときには7時を過ぎていたので、お参りは明日の朝にしてそのまま向かいの高知屋さんに入った.高知屋は最近建て替えたばかりらしく、建物はまだ新築の建物独特の香りがしていた.直ぐにお風呂に入り、夕食にしていただいた.お風呂は同時に5~6人くらいは入れる大きさで、湯船に大の字になって浸かることができた.


夕食は他のお遍路さんたちと一緒だったが、他のお遍路さんは既に食べ終わった後で、皆で雑談しているところだった.この宿は大女将と娘さん達で切り盛りされているようだった.お遍路さんにはお洗濯のお接待をしていただけるということなので、雨で濡れた衣類を洗濯していただいた.乾燥までしていただき綺麗に折りたたんだ状態で渡してくれた.高知屋さんはとてもお遍路さんに優しい感じの良い宿だった.


私は高知屋さんの評判を知らずにこの宿を予約したが、この宿を選んで正解だった.後でこの宿がお遍路の間で評判の宿だと言うことを知ったが、また次回も泊まりたくなるような快適な遍路宿だった.



起点
 
経由地
 
終点
区間距離
累積距離
備考
高知黒潮ホテル
 
 
28番 大日寺
2.6 km
2.6 km
28番 大日寺
 
 
29番 国分寺
7.5 km
10.1 km
29番 国分寺
 
 
30番 善楽寺
6.9 km
17.0 km
30番 善楽寺
 
 
31番 竹林寺
6.6 km
23.6 km
31番 竹林寺
 
 
32番 禅師峰寺
5.7 km
29.3 km
32番 禅師峰寺
 
 
33番 雪蹊寺
7.5 km
36.8 km


 この日の歩数:58,033 歩 【累積歩数:668,079 歩 】 歩行距離:36.8 km【累積歩行距離:382.3 km 】

宿泊先: 高知屋 【 TEL 088-841-3074 】
      〒781-0270 高知県高知市長浜658

      洗濯機・乾燥機 : 宿の女将さんのお接待で洗濯をしていただいた
               乾燥して丁寧にたたんでおいてくれた

      最近建て替えたばかりの綺麗な宿です.雪蹊寺の門前です.


高知県立牧野植物園 : https://www.makino.or.jp



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