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2009
Yosemite National Park
ヨセミテ国立公園 : Yosemite National Park [CA, U.S.A.]
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カリフォルニア州の北東、シエラネバダ山脈の西側にヨセミテ国立公園がある.サンフランシスコから車で5時間ほどで行けることもあり、アメリカの国立公園の中でイエローストーンと並んで絶大な人気を誇るアウトドア派憧れのスポットである.
日本ではヨセミテという名前は一般の人にはそれほど知られていないかもしれないが、アンセル・アダムスの写真などでヨセミテの自然の風景を一度は目にしていることだろう.
ヨセミテ国立公園の総面積は1,200平方マイル(約3,000平方キロ)にもおよび、ジャイアントセコイアの巨木や多くの野生動物が生息する一大サンクチュアリになっている.公園全体の95%は手つかずの自然が残されているが、ビジターの多くは公園南西部のヨセミテバレーを中心とした地域しか訪れないようである.
公園内には幾つか宿泊施設があるが、全米でも屈指の人気スポットだけあってシーズン中はなかなか予約が取れないという.アメリカの国立公園や歴史的な施設は National Park Service(N.P.S.)という国の機関が管理・運営しており、ヨセミテ公園でもN.P.S.のレンジャーが大勢働いていた.
ヨセミテ公園に関する詳しい情報は N.P.S. のヨセミテ国立公園のホームページから得られるので、訪れる前に情報を仕入れておくと良いだろう.
今回紹介する写真は2005年6月12〜14日にヨセミテを訪れた時のものでヨセミテロッジに泊まることができた.ヨセミテロッジは公園内でも最大規模のロッジで、私が泊まった部屋は2階建ての長屋のような作りの木製の建物で、12畳くらいの部屋にベッドが2つとTVやバスルームが付いている結構贅沢な部屋だった.
もっと贅沢な部屋に泊まりたければ、The Ahwahnee ホテルという選択肢もある.The Ahwahnee ホテルはエリザベス女王も泊まったことがあるというちょっと格式張ったホテルなので、アウトドア派には向いていないのだが、値段も高いという事もあってかヨセミテロッジなどに較べると比較的予約は取り易いようだ.
もっとワイルドな環境が良いという人は、テント張りのロッジという手もあるので予算や嗜好に合わせて泊まるロッジを選択すると良いだろう.
キャンピングカーを手配できるのであれば、長期滞在できるオートキャンプ場があるので、ヨセミテをじっくり満喫したい人にはこの方法がベストだと思う.
ヨセミテビレッジと呼ばれる地区にはビジターセンターやミュージアム、アンセルアダムスのギャラリーなど多くの施設があり、ビレッジストアというスーパーマーケット的な大きなお店があった.
食料品やお土産品は勿論のこと、アウトドアグッズや文具などの身近な日用品まで何でも揃っていた.大型バスほどもあるキャンピングカーに巨大な発電機をつなぎ、日常の生活様式をそのまま持込んで快適な環境を無理矢理維持しようとしている光景を見ると、何となく違和感を覚えるが、アメリカのそれなりの富裕層の人達にとってはこれが当たり前のレジャー感覚なのだろう.
ヨセミテ公園内には様々なアクティビティーが整えられていて、カヌーや乗馬、ロッククライミングなどを楽しむことができるようになっている.また、ヨセミテバレー付近は、無料の循環シャトルバスが走っていて、要所要所にバスストップがあってちょっとした移動にとても便利に活用できる.レンタサイクルもあるので、広い公園内を散策するには一番手頃な手段かもしれない.
公園内には多くのトレイルコースが整備されており、初心者向けの短めのコースからベテラン向けの長距離コースまで目的に応じて選ぶ事ができる.中には結構危険なコースもあり、それなりのきちんとした準備をしていかないと大変な事になるので、自分の体力と技量に応じてコースを選ぶと良いだろう.
数あるトレイルコースの中で一つだけ選ぶとすれば、Four Mile Trail コースが良いだろう.ヨセミテバレーの谷底から Glacier Point と呼ばれる標高2,199m の頂上まで標高差1,000m を往復する片道4マイル(約6.4km 実際はもっとありそう)山岳コースで、ヨセミテバレーやヨセミテフォール(滝)、ハーフドームを一望できる超絶景コースと言えるだろう.
谷から登って行くにはかなりきついコースだが、 Glacier Point までバスで行って帰りだけFour Mile Trail コースを降りてくるというツアーもあるので、普段山登りをしていない人にはこちらのツアーが良いだろう.ツアー料金は $20 程度で、ヨセミテロッジなどで申し込みができる.
私が行った時期は6月中旬でちょうど山の頂上付近の雪解けが終わる頃で、滝や川は豊富な水量を抱えとても見応えがあった.夏から秋にかけては滝はだんだんショボクなってしまうようなので、この頃がヨセミテのベストシーズンかもしれない.
ただ困った事に、渓谷内には湿地帯が多いせいか、おびただしい数(半端じゃない)の蚊の攻撃に悩まされ続けた.三脚の持ち合わせがなかったのでDVカメラの撮影時に息を止めて動かないようにじっとしていなければならなかったが、周りは蚊だらけでとてもじっとなんてしていられなかった.
深呼吸なんてしようものなら数匹の蚊を一緒に吸い込んでしまいそうになる.この時期にテント宿泊を計画しているのであれば蚊の対策を忘れずに.
まともなデジタルカメラが無く、DVカメラの静止画モードで撮影したためかなり荒れた画像になってしまったが、ヨセミテ公園で撮影した写真を数枚載せておきます.