那須連山


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y2trip » 鳥海山

10

05

2009

鳥海山

鳥海山 象潟口ルート


Kisakata Station 象潟の街並み 鉾立登山口 登山道の案内板 鳥海山遠望 登山口 東雲荘 奈曽渓谷 鉾立登山口 六合目付近 石畳の道 賽ノ河原 賽ノ河原全景 御浜神社 鳥海湖 七合目 御田ヶ原分岐 蛇石 七五三掛 viewfromshimekake 七五三掛の先 分岐点 千蛇谷の入口 千蛇谷 千蛇谷九合目 御室の手前 御室 大物忌神社 新山 新山への登山道 新山への登山道 巨大な岩 頂上 頂上からの眺め ハート型の雪蹊 omuroview 七高山 新山 七高山からの眺め 御室と新山 gairinzanroute japansea nearshimekakepoint choukaipondview sunset nemunooka

鳥海山は秋田県と山形県にまたがる単独峰で、日本海から続く美しい裾野が特徴である.一番高い部分の標高は2,236mあり、東北地方で2番目に高い山である.その秀麗な山容から出羽富士、秋田富士と呼ばれており、日本百名山にも選ばれているとても人気のある山だ.


私が初めて鳥海山を見たのは高校生の時で、特急白鳥で青森から大阪まで日本海側を旅していた時だった.羽越線の車窓から田圃の海に浮かぶ美しい容姿がとても印象的だった.たまたま連休の直前に秋田大学で研究会があり、帰りがけに鳥海山に登ることにした.


鳥海山の登山ルートは象潟口、吹浦口、矢島口、湯の台口、百宅口など沢山あるが、一番メジャーな象潟口ルートを登ることにした.


朝6時10分に象潟駅前を発つ登山バスに乗り、象潟口の登山道入り口である鉾立へ向かった.この登山バスは象潟合同タクシーが運行しているマイクロバスで、この日の乗客は私も含めて18名程であった.上野発の寝台特急あけぼのが象潟駅に5:54AM に着くので、首都圏からの登山客にとってはとても都合が良い組み合わせなのだろう.


バスは象潟の街を見下ろしながら鳥海ブルーラインを上って行く.象潟の象徴である九十九島の全体像がよく見える.40分程で鉾立登山口に到着した.広い駐車場には既に登山客の乗用車が数十台駐まっているが、ビジターセンターや売店などは時間が早すぎてまだ営業していない.両替を兼ねて自販機で飲み物を買おうとしたが、全ての自販機の電源が落ちていて買うことができなかった.後で聞いたら、自家発電のために従業員が出勤しないと自販機の電源も入らないのだと言う.


ウオーミングアップと時間調整も兼ねて駐車場近辺で1時間ほどぶらぶらしていた.登山カードに今日の行程など必要事項を書き提出箱に投入した後、午前7時40分登山口を後にした.登り始めて直ぐにTDKの東雲荘があった.TDKの創業者が象潟の出身らしく、象潟周辺にはTDKの工場が沢山あった.その先に奈曽渓谷を一望できる展望台があった.切り立ったV字の深い渓谷で紅葉シーズンには絶景が見られるそうだが、残念ながら紅葉にはまだ早すぎるようだ.


ここまでの登山道はコンクリートで固められていて歩き難くてしょうがない.この先も御浜あたりまでは石垣用の石を敷き詰めたような登山道が続いていた.車で来た一般観光客でも登って来ることができるように配慮しての事だと思うが、整えられすぎた登山道も困りものである.


1時間ほどで賽の河原と呼ばれる場所に到着した.河原と言っても雪解け水が全くない季節なので水は殆ど無かった.賽の河原から20分ほどで小さな神社の建つ御浜に着いた.神社の裏手に回ると眼下に鳥海湖が水をたたえていた.湖とは名前が付いているものの実態は小さな池に過ぎなかった.湖の水は大部干涸らびていて、コバルトブルーの神秘的な湖面を見ることはできなかった.


御浜まではどちらかと言うと気軽なハイキングコースという感じであったが、ここから先は本格的な登山コースが待ち受けていた.アップダウンのあるコースを歩くこと30分程で七五三掛(しめかけ)に到着した.七五三掛から谷筋を歩く千蛇谷コースと外輪山の尾根沿いを歩く外輪コースに別れる.大部分の人達は日本海側の景色を眺められる外輪コースを選んでいたが、私は独り静かに歩くことができそうな千蛇谷コースを歩くことにした.外輪コースは帰りの下りで歩くことにした.


七五三掛から先は急に登山道が険しくなった.千蛇谷への分岐地点を過ぎるといきなりロープや梯子を伝っていく厳しい崖に出くわした.この先もこのような険しい道が続くのかと内心不安になったが、危険な箇所はここだけだった.千蛇谷コースにはまだ所々雪渓が残っていて、この時期に雪渓の上を歩けるとは思っても見なかったので、雪の感触を楽しみながら雪渓の上を歩いた.


七五三掛から1時間20分程で大物忌神社のある御室に到着した.鳥海山で一番高いピークは新山と呼ばれる岩山で、御室にザックを置いて新山に登っていた.自分の背丈よりも大きな岩だらけの道なき斜面をロッククライミングをするような感じで登って行く.ペンキの矢印を頼りによじ登って行くが亀裂だらけの大きな岩ごとずり落ちて行きそうでちょっと恐い.単調な登りの斜面だけではなく、大きな岩の割れ目の中をくぐり抜ける箇所があり、アドベンチャー気分を味わうことができる.新山の頂上は2〜3人しか居られないような岩の上で、皆プレートを手に持って記念撮影をしていた.雲がなければ素晴らしい絶景が展開されるのだろうが、雲が次から次へと湧き上がって来るため所々しか麓の景色を眺めることしかできなかったのが惜しまれた.


御室で暫く休憩した後、七高山に登ってから外輪山を七五三掛に向かって下りて行った.外輪山コースからは日本海側を一望でき、景色を楽しみながら降りて行くことができた.時間的に余裕があれば日本海に沈む夕日を山の上から眺めてみたい所だが、帰りのバスが午後4時20分の出発なので、今度鳥海山に登るときは泊まりがけで来ようと思う.日本海に沈む夕日と早朝の影鳥海を是非とも見たいものだ.


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