12
12
2011
石棚山稜から同角山稜へ
箒沢公園橋 → 板小屋沢 → 石棚山稜 → 檜洞丸 → 同角山稜 → ユーシン渓谷 → 雨山峠 → 寄
6月のツツジの季節に玄倉から西丹沢県民の森経由で石棚山稜を歩いてとても気に入ったので、紅葉の季節に再び訪れるつもりだったが機会を逸してしまいすっかり冬になってしまった.冬枯れの落ち葉の石棚山稜も風情がありそうなので、まだ歩いたことのない箒沢公園橋から板小屋沢経由で石棚山稜を目指すことにした.
谷峨駅から西丹沢自然教室行きの朝一番のバスに乗り箒沢公園橋へ向かう.バスは座席がほぼ埋まり丁度良い混み具合だった.玄倉で3〜4名、大滝橋で10数名の中高年グループが降りたが、箒沢公園で降りたのは私一人だった.
板小屋沢経由の石棚山稜へ向かう登山道は整備されており危険な箇所もなく比較的歩き易かった.板小屋沢ノ頭を過ぎると直ぐに右方向へ折れる箇所に誤進入防止のロープが張られていた.二年前にこの場所で道迷いによる遭難死亡事故が発生している.登りではまず間違えることはないと思うが、油断していると下山時にはそのまま尾根沿いに直進してしまいそうだ.
山の上は金曜日に降った雪がまだ溶けずに残っており、深いところでは10cm近く積もっていた.くっきりした青空と真っ白な雪のコントラストがとても美しく静かな石棚山稜を堪能できた.
下山ルートはまだ足を踏み入れたことのない同角山稜からユーシン渓谷方面へ下りることにしたが、折角なので檜洞丸に寄ってから同角山稜へ向かうことにした.檜洞丸の頂上には十数名程度の登山客で結構賑わっていた.座れそうな場所がなかったので、短いランチブレークを取っただけで直ぐに引き返すことにした.
『山と高原地図』ではユーシンからの同角山稜ルートは急斜面や痩せ尾根、鎖場や危険箇所が多いので上級者向けのルートに設定されている.実際にこのルートでユーシンへ下りてみると丹沢の数ある登山ルート(実線)の中でも難しいルートと言えるだろう.
ここ数年玄倉林道が工事のため閉鎖されているのでユーシンへ立ち入ることは難しく、ちょっとした秘境のようになっている.玄倉林道が再開されユーシンロッジが営業を開始すれば、ここをベースに行行動範囲が広がるので早く工事が終わりユーシンロッジが再開されることを望みたい.
尚、閉鎖中のユーシンロッジは避難小屋として使えるように一部の施設が開放されているということなので、日没タイムアウトになりそうな場合はユーシンロッジに退避するのが賢明だろう.
積雪と膝の痛みで当初想定していた下山時間を大幅に超過してしまい、ユーシンロッジに着いた頃には午後3時を過ぎてしまった.日没が早いこの時期は玄倉林道を歩いて丹沢湖畔の玄倉まで行くのが最良の選択だったが、工事閉鎖されている玄倉林道が歩けるかどうか確証が持てなかったので仕方が無く雨山峠越で寄へ向かうことにした.
【追記】玄倉林道は先頃工事が終わり現在は開通しているとのこと.一般車両は入れないだが歩行者は問題なく歩けるようだ.
通常の山道であれば日没後の暗闇の中でもヘッドランプの明かりだけを頼りに歩く事には慣れているのだが、この雨山峠から寄への登山道は途中何度も広い河原を徒渉する箇所が数カ所あり、ルートを見つけられずに何度も立ち往生する羽目になった.
このルートを一度も歩いたことのない人が暗闇の中で河原を徒渉してその先にある登山道を見つけるのは殆ど不可能に近い.沢沿いのため巻き道が多く取り付きポイントが分かり難く、昼間でも結構難儀しそうなコースだ.初心者は足を踏み入れない方が無難だろう.
河原の渡渉先の探索で合計1時間以上彷徨い歩くことになってしまい、寄バス停に着いた頃には終バスも出た後で結局タクシーを呼んで新松田駅まで戻ることになった.タクシーの料金は3,600円ぐらいだったので、新松田駅から寄に向かう場合は3,000円弱位で行けそうだ.
Zoom Level: Bearing(Heading): Pitch: Grid Interval: