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03
2008
プロテインスキマーの製作(ベケットヘッド方式)
プロテインスキマー(ベケットヘッド方式)を自作する
プロテインスキマー 1号
マリンアクアリウムを始めたアクアリストがステップアップするために手に入れたい機材として、プロテインスキマーとメタルハライドランプが1、2位を占めるのではないだろうか.プロテインスキマーは海水中の汚れ成分を細かな泡の作用で物理的に取り除く装置だが、本格的な装置は数万円〜十数万円もするのでなかなか手が出せない.そこで今回はこのプロテインスキマーを自分で作ってしまおうという話だ.
プロテインスキマーの基本的な仕組みは細かな泡を立てて汚れを浮き上がらせ、それを取り除くという方法なのだが、細かな泡をどのように発生させるかによって様々な方式がある.一般的に市販されているものとしてはインペラー方式が多いのだが、専用のインペラーを自作するのは難しそうだ.そこで今回は比較的簡単な方法で細かな泡を発生させることが可能なベケットヘッド方式のプロテインスキマーを作ってみた.
参考までにプロテインスキマーを自作されている方々のホームページを幾つか紹介しておくる.
・1.023 World Reef工房室
マリンアクアリストの間では有名なサイト.私も基本的な設計はこのページを参考にさせていただいた.
・Room210 D.I.Y コーナー
こちらも有名なサイト.ベケットヘッド方式の自作記事はないが、プロテインスキマーの方式の説明が図入りで詳しく説明されている.
・浜ちゃんの海 自作コーナー
浜ちゃんは採取人としても有名.この方も色々な物を自作されている.
海外のサイトでは、
・Fishkeepers Forum – Hardware Pages
・Richard Durso’s 180g Reef Tank – Beckett Injector Modification
・Reefkeeping – “Bite the Bullet” The Evolution of the Precision Marine Bullet 2 Skimmer by Frank Marini, Ph. D.
・OZ REEF – DIY Plans
などがある.
ベケットヘッドとは
ベケットヘッドと聞いてもどのような物かわからないと思うので、簡単に説明しておくる.ベケットヘッドは公園や池などの噴水で使われている水を噴き上げるノズルのことで “Fountain Nozzle” とも呼ばれている.基本的な原理は上記のホームページを参照していただくとして、まずは今回使用したベケットヘッドの分解写真をお見せする.写真の背景のカッティングマットの方眼のサイズは5cmだ.
ベケットヘッドBeckett1408
問題はこのベケットヘッドをどうやって手に入れるかだ.私も大きなホームセンターを幾つか廻ってみたが、この手のパーツは一切見あたらなかった.造園業などの関係で噴水を手がけている業者を当たってみると案外簡単に手に入るかもしれない.
後はアメリカあたりのHome Depot のようなD.I.Y系のお店を探せば、噴水関係のパーツは手に入ります.頑張って探してみて下さい.
ちなみに私が使ったのは、Beckett社の “Beckett 1408 Foam Head Injector” という製品だ.ホームページを色々と探してみたところ、手に入りそうなページがあったので、紹介しておくる.
・Marine Depot
アクアリウムショップだが、何故か噴水関係のパーツも取り扱っている.
・The Reef Shop Online
オーストラリアのアクアリウムショップだが、私が入手した物と同じ製品が AU$9.90 で売られている.他にも自作で便利そうなパーツを色々と取り扱っているね.
(追記:12/19 2007 ) : 日本でもこのベケットヘッドを取り扱っているお店を見つけた.
・kakishoten.com
自作派にはとても便利なパーツ類をたくさん扱っている.ベケットヘッド以外にも色々と美味しそうな
パーツが 揃っている.R.O. フィルタの交換メンブレンが安いだね.
製作
制作したプロテインスキマーの図面を載せようと思いたが、サンプの大きさや使う部品によって全く設計が変わってしまうので、今回は具体的な図面は省略することにする.
今回の制作では、メンテナンスしやすいようにポリカーボネイド螺子を使って本体とシリンダを取り外し式にしてある.また、ベケットヘッドの部分も簡単に着脱が可能なように作ってある.ベケットヘッド部分も定期的に掃除してあげないと、塩だれや汚れで泡の立ち方が悪くなるので、掃除がし易いように工夫する必要がある.
私はベケットヘッドの径に合うようにパイプを組み合わせてベケットヘッドのハウジングを作成した.ベケットヘッドの一番太い部分の外径が40mmだったので、VP40相当のアクリルパイプ(外径48mm)でヘッドハウジングを作成した.ベケットヘッドの流入側は外径20mmのアクリルパイプが丁度フィットするので、VP20の塩ビ管を間に挟んで、VP20塩ビソケットに差し込んでいる.ベケットヘッドの流出側はVP25塩ビソケットで受けている.
掃除のことを考えるとシリンダ部分ももっと簡単に取り外せるように作成しておけば良かったと後悔している.シリンダの内側は真っ茶色のヘドロかすのような汚れがべっとりと付着する.汚れを受け止めるカップももっと大きめのサイズの方が良いだろう.今回はシリンダの外径が75mmのアクリルパイプを使いたが、このサイズでは私の手の甲のサイズの方が大きすぎてパイプの内側に手を入れて掃除をすることができない.パイプの内側に手を入れられるぐらい太めのサイズの方が掃除し易いのでお薦めだ.
汚水受け部分に使った部品は朝漬け用のポリカーボネート容器で、汚水が溢れ出ないようにビニールホースで外部のタンクに排水できるようにしてある
今回用意したポンプは Rio3100 だ.ベケットヘッド方式では大流量のポンプが必要なので、毎分50リットル程度のポンプを用意する.
調整が必要になるのはポンプの流量バルブと海水の排出バルブの調整で本体内の水位を調整しながら、空気の取り入れバルブを調整する.この辺の調整は口で説明するのは難しく、最適な泡が立つように何度も微調整を繰り返す.ただ一日のうちでも海水の汚れの状態で泡の立ち方が大きく変化するので、最初は泡の立ち方を控えめにしておいて暫く様子を見て下さい.最初から最適な泡の状態に調整してしまうと、後で泡だらけになって排水カップが水浸しということがよくあるので、慎重に調整する必要がある.