12
09
2010
仔魚の餌(ベトナム産アルテミア)
ワムシの代わりにベトナム産アルテミアを与えてみた
クマノミの仔魚の初期飼料としては生きたシオミズツボワムシを与えるのが殆ど唯一の育て方だと思うが、シオミズツボワムシの培養は非常に面倒で手間の掛かる作業だ.余程の暇と根性がない限り、仔魚の孵化に合わせてベストな状態でシオミズツボワムシを供給することはできないだろう.
これまでに何度か生きたシオミズツボワムシの代わりに、冷凍物のワムシ(キョーリン クリーンワムシ)で飼育を試みたがとても歩留まりが悪く、稚魚にまで育つことは滅多になかった.9日程前に孵化した中ペア組の生きの良い仔魚でも冷凍ワムシだけでは全滅してしまった.尤もこの時は全部で12〜13匹程度しか仔魚を掬っていなかったので、数百匹程度掬っていればまだ生存していたのかもしれない.結局冷凍ワムシだけで育てられるかどうかはまだ結論が出せないでいる.
そこで今回は二日前に孵化した大ペア組の仔魚たちを二組に分け、片方にはベトナム産のアルテミアだけを餌として与え、もう片方にはこのベトナム産のアルテミアと冷凍ワムシの両方を与えてみた.
さすがにアルテミアだけを与えた方は次の日の朝には殆ど全滅と言って良いくらいの状態だったが、冷凍ワムシとの併用組はかなりの数が生き残った.二日目からは冷凍ワムシの給餌を止め、アルテミアだけにしてみたが仔魚のクローズアップ写真や行動を見ている限り孵化から48時間程度しか経過していないにも関わらず、アルテミアを捕食できているようだ.
サイズが小さいと言われているベトナム産のアルテミアだが、シオミズツボワムシに較べると圧倒的に大きいので生まれたての仔魚が捕食できる可能性は低いと思っていたが、以外に仔魚の口は想像以上に大きく開くようだ.
この方法が上手く行けば、冷凍ワムシとベトナム産のアルテミアだけでも仔魚を育てられることになるので、面倒で手間の掛かるワムシの培養から解放されるのだが...
二日目からベトナム産アルテミアを給餌
アルテミアのサイズは結構大きい
仔魚の口は想像以上に大きく開く
産卵から二日経過し、背骨が形成され始めている
お腹がぽっこり膨れている
冷凍物のアルテミアも給餌してみた