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2010

赤外線カメラで夜の水槽を覗いてみる(改造編)

iSightの分解


今ではすっかり旧式になってしまったiSight

今回用いたのは、初代iSight(その後Mac本体にiSightが組み込まれてしまったので結局WEBカメラの単体としてAppleが発売した物はこれ以外にはない)で、発売直後はそのデザインや使い勝手からそれなりに話題の製品だったのですが...


確かこのiSightは2003年のWWDCの参加者全員にお土産としてAppleが配った物だったと思います.当時はそれなりの値段で性能も結構良かったと思いますが、今では130万〜200万画素クラスが主流なので、640×480 pixel のiSightは今となっては過去の遺物でしかありませんね.


Apple製品はデザイン優先でなので分解することが難しいというのが世間一般の通説なのですが、このiSightに関しては思ったよりも簡単でした.以下順を追って分解・改造手順を示していきます.


今回は iSight を改造しましたが、他のWEBカメラでも同じような手順で赤外線カメラ化することは可能な筈です.ただ、機種によっては改造に向かない物もありそうですから、どの機種を選ぶかは経験と勘に頼るしか無さそうです.実際に分解してみないと中の構造までは分かりませんよね.


iSight の場合、ガラス製の赤外線カットフィルターがレンズとCCDの間に入っているのですが、このフィルターを取り外してしまうと光学系の設定がずれてしまうためフォーカスコントロールが難しくなります.同じサイズ・厚みの光学ガラス板が入手できれば良いのですが、そんな可能性はまずないでしょうから、このガラス製の赤外カットフィルタの蒸着コート部分だけを上手く剥離できれば理想的です.強力な酸(硫酸のようなもの)に浸すと蒸着コートを剥がせるというような情報をどこかのサイトで見た記憶がありますがまだ試してはいません.


今回はコンピュータで扱うのに都合がよいWEBカメラを用いましたが、単に観察するだけなら通常のNTSCビデオ信号を出力する暗視カメラの方が取り扱い易いでしょう.但し市販の製品は安くても数万円はしますので、お金の無い人は秋月電子の赤外線モノクロカメラなどを検討してみて下さい.これなら数千円程度で買えます.(^_^)b

先ず裏側の2本のネジを外す
先ず裏側の2本のネジを外す
可動ガイドを取り外す
可動ガイドを取り外す




金属ケースと風防用の布を外す
金属ケースと風防用の布を外す
黒いプラスチックの覆いを外す
黒いプラスチックの覆いを外す




リボンケーブルを慎重に外す
リボンケーブルを慎重に外す 
CCD基板の3本のネジを外す
CCD基板の3本のネジを外す 



ガラス製の赤外線カットフィルタ
ガラス製の赤外線カットフィルタ
赤外カットフィルタを取り外す
赤外カットフィルタを取り外す



代わりに赤外透過フィルターを埋め込む
代わりに赤外透過フィルターを埋め込む
ウレタン製の枠でフィルタを押さえつける
ウレタン製の枠でフィルタを押さえつける




後は元通りに組み立て直して赤外線iSightの出来上がり
後は元通りに組み立て直して赤外線iSightの出来上がり