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2010
ファンネルに安全対策を施す
火を噴いたファンネルを復活させる
メタルハライドランプの工作については、きちんとした電気の知識を持ち、工事の経験や資格を持っている人でなければ危険です.自分で改造した場合はメーカーからの保証が受けられないのは勿論の事ですが、火災や事故が起きても全て自己責任ですので、リスクを承知の上で改造を行って下さいね.
こんな事を一々断り書きを書かなければならないのも情けない話ですが...
もしファンネルをお持ちの方で今回のような発火事故を心配されている方は、先ずはメーカーのカミハタに問い合わせて見て下さい.
先日ソケット部分の不良により火を噴いて使い物にならなくなったカミハタのファンネル(初代)を復活させる事にした.とりあえずRX7sのメタハラ用のソケットは入手したので、最初は単純にソケットを交換すれば良いだろうと思っていたのだが...
問題のファンネルの難燃性プラスチックソケットは、アルミ製のランプボックスに対して殆どクリアランスが取れない状態で設置してある.今回用意したRX7s用のセラミックソケットの奥行きは、オリジナルのソケットに対して遙かに長くとてもランプボックス内に納まらない.
そこで色々思案した結果、背骨部分にあたるアルミ製の平板を取り替えてもっと幅広で丈の長いアルミ板を使うことにした.コの字型に折り曲げられたランプボックスも取り替えようかと思ったが、アルミの板金加工を行う専用工具を持ち合わせていないこともあり、面倒なのでそのまま使い廻すことにした.
ボックスの奥行きが寸足らずになってしまうので、サイドパネルのアルミ板をソケットの形に合わせてくり抜く事にした.見てくれは格好悪いが外側の鉄製の外枠の中に収まってしまえば何とかなるだろう.
ファンネル150W(初代)のランプハウジング
ソケットの間隔を数ミリ狭めた
ソケットの奥行きが全く異なる
背骨のアルミ板を幅50mm、長さ196mmに変更
ソケットの取り付け位置を決める
使い古しの球を使って接触圧のチェックする
ソケット部分が完全にはみ出している
とりあえず点灯試験をしてみる
サイドパネルをソケットに合わせてくり抜く
無理矢理サイドパネルを取り付けた
ファンネルのランプハウジングの外側は何故か安物の鉄製なので、当然ながら海水で使っていると直ぐに錆びてしまう.錆びや変色であまりにも醜いので塗装し直すことにしたのだが、風が強くてスプレーの飛沫が回り込んでしまって、マスキングテープを使って余計な部分に付着しないようにしてもなかなか上手く吹き付けられなかった.
基本的に内側を耐熱性塗料のつや消しの黒を塗ることにし、外側の部分は前と同じようなホワイトアイボリー系に塗ってみた.
錆びだらけになったガラス押さえ枠
先ずは錆びを取り除く
内側はつや消しの黒で塗装
外側はホワイトアイボリー系で塗装
ファンネルで使用されている電子安定器はフィリップス製の EH-PREMIUM (150W) という型番の物で、店舗用のメタハラ器具としては比較的ポピュラーな物と言えるだろう.国産の電子安定器よりは安価に入手できるのでコストを抑えることができるのだろう.
ACコンセント側(1次側)のケーブルは2芯タイプでアース線が別になっていて不便なので、アース付きの3Pプラグケーブルに変更した.オーディオマニアは電源の質や極性にうるさいが、アクアリストももう少し電源周りに気を使うべきだろう.特に水廻りで使うことになるのでアースに関してはもっと真剣に対策を取って欲しいものだ.アースだけではなく極性(ライン側、ニュートラル側)の区別もきちんとやっておいた方が良いでしょう.
1次側に付いていた余ったアース線は、2次側(HIDランプ側)で使うことにした.何故かファンネルはランプハウジングがアースされていないので、修理ついでにランプハウジングのシャーシをアースに落とすことにした.使われている2次側のケーブルも細すぎて心許ないが、高耐圧の適当なケーブルが見つからなかったので、とりあえず長さを1.5m程度に切り詰めて使い廻すことにした.
PHILIPS 製の電子安定器が使われていた
1次側のケーブルをアース付きに交換
2次側もきちんとアースを取るようにした
ランプフォルダとガラス押さえ枠を合わせてみる
水面側から見るとこんな感じ
ランプフォルダ全体をアースに落とす
出っ張りが引っ掛かって上手く入らない
サイドからの光漏れはそれほど気にならない
オリジナルのファンネルの光漏れの具合
ファンネル復活
ソケット交換、感電防止対策を施したファンネル完成